2012年6月5日火曜日

大阪労連評議委員会での幻の発言☆

 6月2日、大阪労連の評議委員会が開催され、西淀川労連から門谷充男議長が出席しました。発言を予定していましたが、残念ながら当日発言ができませんでした。幻の発言を紹介します。


西淀川労連の門谷です。
 「2条例反対」の取り組みについて発言します。

西淀川では、今年1月に「2条例反対連絡会」を結成し、私自身、労連議長として、また条例で統廃合の危機にさらされている西淀川高校の分会長として、代表を引き受け、取り組みの先頭に立ってきました。
区内1万筆を目標に、全構成員1人5筆の署名、毎週6駅頭での宣伝、地域署名、スーパー前宣伝などを確認、事務局ニュースも17号発行し取り組みを進めてきました。
駅頭宣伝は、雨の日も寒風吹き荒ぶ日も欠かさず行いました。なかなか署名が集まらない事も多いのですが、毎回のように声をかけてくれる卒業生や生徒達に励まされながら、音の出る宣伝をと取り組んできました。地域署名も、以前から「9条」と「核」で毎月地域ローラーを行ってきましたが、1月から4月までは2条例に絞って地域に入りました。
3月13日には署名目標の1万筆を達成。その後も駅頭や地域での署名のほか、自民・公明議員との懇談や町会長訪問などに取り組んできました。

飛躍の大きなきっかけになったのが、1000人の賛同者を募って大阪市会開会日の2月28日、四大紙と赤旗に折り込んだ意見広告ビラ4万枚の取り組みです。
実質3週間もない短期間の取り組みで、正直目標の1000人を集められるという確信はありませんでした。締め切り5日前でもまだ400人足らずでした。しかしそこであきらめないのが西淀川です。電話やメールを掛けまくる人、手紙を送る人、隣近所を回る人、組織内でまだの人に当り尽くす人など、1人で120人以上集めた人も含め、1134名の賛同者を集め切りました。
人口10万人足らずの西淀川で、人口比の1%をはるかに超える1134人もの人が名前を公表して2条例反対の声をあげたことは、世論に大きく訴えただけでなく、私たち自身の大きな確信にもなりました。

2月の学習会では、西淀川高校の3年生2人が参加し発言しました。
2人とも中学時代はあまり学校に行けず、いろいろな課題を抱えていたのですが、高校ではほとんど皆勤で、クラブや行事、自主活動などに参加し、「学校がこんなに楽しいものだと言うことを西淀に来て初めて知った」と話してくれました。3日後の卒業式ではその生徒が答辞を読み、「西淀川高校を卒業できたことを誇りに思い、前を向いて歩いて行きます」という言葉で巣立って行きました。

西淀川高校は、今年の入試でも定員200名の所、1次2次を含め112名、0.56倍という定員充足率で、1次入試では8年連続定員割れです。しかし定員割れには立地条件を始め、「無償化」された私学との関係などさまざまな要因があります。そのよう中で、さまざまな課題を抱えながら西淀に通う生徒にこそより行き届いた条件での教育が必要です。誰かに自分を認めてもらえたという経験をもつ生徒は確実に成長していきます。

教員配置にゆとりができた今年は、生徒の状況も比較的落ち着いており、私の担当する1年生の現代社会では今年初めて2名の教員で授業を進めるチームティーチングを実施しています。この生徒はこの漢字が読めないのか、この言葉の意味が分かっていないのかと、一人ひとりのつまづきが非常に良くわかり、手厚い指導が可能になります。本校のような学校では今のような少人数こそが適正規模ともいえます。

一昨日、先ほどの卒業生が「手記」を寄せてくれました。最後にその一部を紹介して発言を終わりたいと思います。


私は小中学校共に不登校で、学校が「楽しい」と感じた事がありませんでした。「西淀」に行く事を決め、不安と恐怖に怯えながら登校したのですが、先生もいい人達ばかりで、授業も休み時間も笑いが絶えませんでした。学校があんなに「楽しい」なんて初めて知りました。西淀川高校は、普通の人よりちょっと弾けてる人や、いちから勉強や人間関係を学びたい人達の集まりだと思います。西淀に行ったからこそ、今の私があります。
「勉強の楽しさ」や、皆と一つの事を成し遂げる達成感、団結力の大切さなど、西淀は私にたくさんの「初めて」を教えてくれました。
3年連続定員割れになると廃校…という話を聞いた時、私達の学校の良さを知りもしないのに廃校なんて…という怒りと、大切な母校が無くなるかも知れない…という悲しみが込み上げました。きっと誰もが感じたと思います。
私は西淀で自分の夢を見つけ、今その夢に向って毎日一生懸命頑張っています。成長した自分を先生に見てもらう為に…。西淀川高校は私にとって大切な母校です。


34年前、「憲法知事」黒田府政の下で、地域の熱い要望を受けつくられた西淀川高校、社会のセーフティーネットともいえる西淀川高校を何としても守るため、条例の具体化を許さない取り組みを地域とともに進めていきたいと思います。
ともに頑張りましょう。