2012年11月30日金曜日

秋の労働学校西淀川教室☆第8課

第8課のテーマは『日本社会の現状と国政の革新』

 現代の日本を考えるとき、アメリカとの関係をみることが大切です。1951年に締結された日米安保条約が1960年に改定されてから、対米従属的な性格は本格化し、「日本の防衛」というたてまえをかなぐり捨て、アメリカの戦争に協力するための「軍事同盟」に変質しています。

 そうです、アメリカは日本を守るために米軍基地を置いているのではなく、世界戦略のための足場として日本を利用しているだけです。しかも日本は、払う必要のない“思いやり予算”で米軍を思いやり、米兵による暴行事件・死傷事件が起きても抗議をせず、米国で住民の上を飛ぶことを禁止しているオスプレイは反対の声をあげている日本国民の頭上をせせら笑うかのように飛んでいます。在日米軍は、日本の陸も空も海も「わがもの顔」で使っています。自民党をはじめ、民主党・公明党・維新の会などは「集団的自衛権の行使」をめざす方向で動いています。これが実現されれば、憲法9条によって戦後「1人の戦死者も外国人の殺戮」も行われていない日本が、「殺し殺される」戦争する国になってしまいます。

日米安保は軍事的な面だけでなく、経済的な面でもアメリカ言いなりとなっています。エネルギーや食料をアメリカに依存し、日本の自給率はたったの39%です。いま言われているTPP参加になれば、日本の自給率は13%にまで落ち込み、安心で安全な食べ物がなくなってしまいます。

以上の点から見ても、日本は国土や軍事、経済の重要な部分をアメリカに握られた、事実上の従属国となっているのです。なるほど、【諸悪の根源 日米安保】というのがよくわかります。日本社会の根本的な転換のためには何が求められているのか。その部分は来週のお楽しみとなりました。


学生さんの感想を紹介します
◇今回の講義は日本社会の現状について。日本は今どうなっているのか?とても興味がありました。「12月16日の選挙で日本がかわる」の言葉が心に残っています。今まで選挙なんてしたって、何もかわらない。誰が何になっても結局一緒。と思っていました。でも、今回の選挙では、これから先の日本を左右することだと労働学校に来ていて(数回来ることで)少しずつ実感してきました。

◇日米安保条約について、アカンもんやと思っていたけど、今日改めて詳しい話を聞いて、分かりやすかったです。テレビのインタビューなんかでも、町の人の中には「軍事力を持たな不安」や「アメリカに守ってほしい」などのい意見の人をよく見るけど、アメリカは守る気なんかない、日本をただの足場としてしか見てないことがよく分かりました。また、安保が一方的に断れて、1年後には条約が切れることを初めて知ってよかったです。

◇日本がアメリカのためにがんばっている意味がわからない。ムダに軍事費を渡して、あげく増税など言い出す。それに加え、約束とは違い、オスプレイは民家の上を飛び、米軍による被害もあとをたたず。悪いことだらけ。米軍基地があれば、日本も狙われるし。言い出したらきりがないような…。とにかく、関係を切らずとも、日本国内から「米軍(基地)」をゼロにすべき。